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2022年3月28日 / 設備
ビルトインガレージの建ぺい率はどのくらい?容積率などの法規制と緩和条件も解説
住宅を建てる際、検討すべき点のひとつが車をどう駐車するかです。
駐車スペースをいかに確保し、法規制をどうクリアするかも大きな問題です。
ここでは、ビルトインガレージを検討している人に向けて、ビルトインガレージのメリットとデメリット、建ぺい率や容積率の概要、規制が緩和される条件などについて解説します。
目次
6. 山口県ならビルトインビルトインガレージの価格が比較的安い
1.車庫は大きく分けて3種類
主な移動手段が車の場合は、家を建築したときに駐車スペース(車庫)の確保が大きな問題となります。
車庫は一般的に「屋根なしの車庫」「カーポート」「ガレージ」の3つに分けられますが、建築基準法上では区別(定義)がありません。
建築基準法第2条では、建築物を「土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱若しくは壁を有するもの」と定めています。
屋根なしの車庫は建築物ではありませんが、柱と屋根で構成された車庫(カーポート)や、屋根と壁で三方が囲まれた車庫(ガレージ)は建築物に含まれます。
建物の一部に駐車スペースを組み込んだビルトインガレージも、ガレージの一種です。
2.ビルトインガレージの特徴と人気の理由
車庫の中でも近年人気の高まりを見せるのが、ビルトインガレージです。
ここでは、ビルトインガレージの特徴やビルトインガレージが人気を集める理由について解説します。
ビルトインガレージの特徴
ビルトインガレージは、建物の内部に駐車スペースを組み込んだものです。
シャッターやドアなどがあるのが特徴で、インナーガレージと呼ばれることもあります。
駐車スペースを1階に作るのが一般的ですが、敷地が道路よりも高いときは、地下室に作ることもあります。
自宅と駐車スペースが直結しており、利便性の高さが大きな魅力です。
ビルトインガレージが人気を集める理由
ビルトインガレージが近年人気を集めている理由は、各家庭や地域によって異なります。
駐車場代が高い都市部などでは、ビルトインガレージの導入コストと高額な駐車場代を毎月払い続けるコストとを天秤にかけ、導入に踏み切るケースが多い傾向にあります。
また、スペースの都合上、敷地内に駐車スペースを作れず、建物内に駐車スペースが必要なこともあります。
3.ビルトインガレージのメリット
ビルトインガレージのメリットはさまざまです。
ここでは、ビルトインガレージを作るメリットをさまざまな角度から紹介します。
いたずらや窃盗、風雨などから愛車を守れる
全体が壁で囲われていて、シャッターやドアがついているビルトインガレージなら、風雨や雪、台風などから愛車を守れます。
さらに、シャッターやドアを閉めて鍵をかければ、夜間のいたずらや窃盗などに遭うリスクが軽減し、セキュリティの強化にもつながります。
狭い敷地でも駐車スペースを確保できる
土地が狭い場合、駐車場を設置するスペースを確保しにくくなります。
ビルトインガレージのメリットのひとつは、狭い土地でも駐車スペースを確保しやすいことです。
建築コストは多少かかりますが、近隣に駐車場を借りずにすむため、長い目で見れば経済的に有利になるケースが少なくありません。
また、後に述べる容積率の緩和条件につながり、土地が狭い都市部などでも広い家に住みやすくなります。
趣味のスペースとして活用できる
ビルトインガレージは、趣味のスペースとしても活用できます。
整備道具を置いておけば、車のメンテナンスやカスタマイズ、日曜大工などのDIYといった作業も容易です。
ガレージと並ぶようにリビングを設置した間取りなら、自宅の中で好きなときに好きなだけ愛車を眺められます。
ガレージ内に椅子や机を設ければ、読書やお酒などを楽しむスペースにもできるでしょう。
天候を気にせず車に乗り降りできる
ビルトインガレージの家では、建物の内部で車に乗り込みます。
そのため、天気を気にせずにすむのは大きなメリットです。
買い物の荷物を出したり、小さなお子さんを送迎するときにも便利です。
車の乗り降りをより便利にしたい場合は、ガレージとキッチンを出入口でつなぐなど、生活動線を考えた設計をしましょう。
ガレージの面積次第で固定資産税が安くなる
固定資産税は地域によって異なりますが、一般的な住宅よりビルトインガレージ付き住宅のほうが評価額は低くなるため、固定資産税は安くなります。
これは、ビルトインガレージの面積が住宅延べ床面積の5分の1までなら住宅の床面積に含まれないと建築基準法に定められているためです。
ただし、自治体によって固定資産税の金額は異なるため、事前の確認が必須です。
また、電動シャッターなど「豪華な設備」があるとみなされた場合は、固定資産税の課税対象になるケースもあるため注意しましょう。
4.ビルトインガレージのデメリット
ここでは、ビルトインガレージのデメリットについて解説します。
メリット・デメリットの両面を正しく理解したうえで、ビルトインガレージの導入を検討しましょう。
居住スペースが削られる
ビルトインガレージを設置するには、最低でも奥行き5.5m、間口3.5m程度のスペースが必要になります。
この面積は、建ぺい率や容積率に算入されるため、ビルトインガレージによって居住スペースが削られてしまいます。
また、1階にビルトインガレージを作る場合、リビングやキッチンなどを2階に設置しなければならないことも少なくありません。
車の臭気・騒音が気になることがある
建物内部に駐車スペースがあると、居住スペースでも車の臭気や騒音が気になることがあります。
臭気が気になる場合は、空気の流れをしっかり考えた設計にする、換気扇をつけるといった対策をとりましょう。
また、騒音で家族が寝苦しくなったりストレスを生じたりしないよう、寝室と距離をとる、ガレージの真上にリビングを作らないといった工夫も必要です。
強度不足に陥る可能性がある
開口部が広いビルトインガレージを作ると、建物を支える部分が少なくなり、強度不足に陥る可能性があります。
このため、木造のビルトインガレージ付き住宅は極めて難しいとされています。
耐久性を考慮すると、重量鉄骨やRC(鉄筋コンクリート造り)がおすすめですが、その分建築コストが高くなります。
ビルトインガレージの予算を考えるときは、建物の耐久性による建築費の違いも確認しておきましょう。
延べ床面積次第で固定資産税が割高になる
住宅延べ床面積の5分の1までなら固定資産税の緩和措置がありますが、これを超える部分は延べ床面積に算入され、固定資産税が割高になります。
延べ床面積に算入されないよう工夫するケースが多数ですが、その分間取りの自由度が下がることも否めません。
固定資産税対策を優先させるのか、希望通りの広いビルトインガレージを作るのを優先させるのかを考えておきましょう。
5.ぜひ知っておきたい建築物に関わる法規制
一戸建ての場合、自分の敷地内なら自由に駐車場・ガレージを作れると思いがちですが、そうはいきません。
屋根つきの駐車スペースは建築物扱いになるため、建築確認申請が必要で、建築基準法に基づいた制限が設けられます。
建ぺい率と容積率の上限は地域によって細かく決められており、組み合わせによって建てられる建物が変わります。
ビルトインガレージを作る際には、制限に対する一部緩和措置を受けられることもあるため、以下で確認しておきましょう。
建ぺい率とは
建ぺい率は、敷地面積に対する建物を建てられる面積(建築面積)の割合を指します。
建築面積は建坪とも呼ばれ、建物を真上から見たときの水平投影面積が使われています。
これは、真上から見て、広い階層の面積が建築面積と見なされるということです。
なお建ぺい率の計算式は、「建築面積÷敷地面積×100(%)」です。
建ぺい率は各自治体によって定められる
建ぺい率は各自治体によって細かく定められており、日本全国の建物はすべて建ぺい率に基づいて建築されています。
柱と屋根がある場合は建築物とみなされるため、ビルトインガレージの面積も計算に含まれます。
建ぺい率の緩和措置を受ける条件
建ぺい率の緩和措置を受けるための条件は、
「外壁のない部分が4m以上続いていること」
「柱の間隔が2m以上あること」
「天井の高さが2.1m以上あること」
「地階を除いた階数が1であること」の4つです。
これらを満たした場合、車庫の柱から1mまでは建築面積に算入されません。
しかし、一般的なビルトインガレージの場合は、「外壁のない部分が連続して4m以上」という条件を満たすのが難しいです。
容積率とは
容積率は、敷地面積に対する建物の延べ床面積の割合を指します。
延べ床面積は、建物全ての階の面積を足したもので、容積率の計算式は「延べ面積÷敷地面積×100」です。
ビルトインガレージの面積も、延べ床面積に含まれます。
容積率も自治体によって異なる
容積率も建ぺい率と同様、地方自治体が定めています。
容積率100%の地域で、敷地が100平方メートルある場合は、延べ床面積100平方以内なら問題なく建築できます。
上記の条件の場合、1階が60平方メートル、2階が40平方メートルなら問題ありませんが、2階が60平方メートルの場合は違反建築物になってしまいます。
容積率の緩和措置を受ける条件
住まいとなる建物と別棟の独立型ガレージや車庫は、法規制の対象となり、延べ床面積に算入されます。
しかしビルトインガレージの面積は、延べ床面積の5分の1を上限に、延べ床面積に算入しないと定められています。
延べ床面積が250平方メートルの場合は、50平方メートルまでならビルトインガレージの面積を算入しなくてよいわけです。
地下に車庫を設ける場合は、延べ床面積の1/3以内であれば、容積率に算入しなくてもよいとされています。
6.山口県ならビルトインビルトインガレージの価格が比較的安い
山口県の住宅は、坪単価が40~80万円に収まるケースが多く、ローコストで注文住宅を建てられる可能性があります。
全国のビルトインガレージの相場は、30坪程度で1,000~1,600万程度ですが、山口県は40坪で1,600万円程度になっています。
全国平均よりも比較的割安でビルトインガレージを建てることができます。
7.まとめ
建物の一部に駐車スペースを組み込んだビルトインガレージは、建物の一部として考えられるのが一般的です。ここでは、ビルトインガレージのメリットを紹介しつつ、建てるうえで注意すべき法規制について解説しました。
法規制を正しく理解し、固定資産税を抑えつつ使い勝手のよいビルトインガレージを作りましょう。
ビルトインガレージをローコストで作りたいという場合は、高品質・高性能なうえにコストを抑えたタナカホームズがおすすめです。
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会社名:田中建設株式会社
部署名:編集部
執筆者名:大勢待 昌也
執筆者の略歴 保有資格 住宅ローンアドバイザー
執筆者のSNSのリンク:https://www.facebook.com/oosemachi
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