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2021年10月19日 / お金・ローン
一戸建ての維持費はどのくらいかかる?相場と費用をおさえる4つのコツ
一戸建て購入をする際は、維持費も考慮して予算を決めるのがおすすめです。
この記事では、一戸建て購入を検討している人に向けて、維持費の相場や費用をおさえるコツについて解説しています。
また、マンションの維持費との比較もしているので、一戸建てを購入する際に役立ててください。
目次
一戸建ての維持費は年間40~55万円が目安
一戸建ての維持費は、年間で40~55万円が目安となっています。
住宅ローン以外にも、維持費として傷んだ箇所を直す修繕費、住宅で加入が義務付けられている各種保険料、不動産取得に関する各種税金が発生します。
維持費も考慮して住宅ローンの借入額を決めないと、返済に行き詰まるリスクがあるので注意が必要です。
以下に、それぞれ詳しく解説していきます。
一戸建ての維持費としてかかる税金
ここからは、一戸建ての維持費としてかかる税金について深掘りしていきます。
固定資産税
戸建てを購入すると、固定資産税が年間10~15万円ほど維持費として発生します。
固定資産税は、土地・建物などの不動産を所有している場合に毎年かかる地方税です。
税額は、「固定資産税評価額×標準税率(1.4%)」で求められます。
標準税率は各自治体で1.4%と定められていて、固定資産税評価額については土地・面積・形状によっても異なります。
軽減措置もあり、令和4年3月31日までに建てた住宅は、税額が3年間2分の1に軽減されるのでお得です。
長期優良住宅では、さらに2年間軽減措置が延長されます。
※参考:「一戸建ての固定資産税はいくら?計算方法から安くするコツまで解説」
都市計画税
一戸建て住宅を所有すると、都市計画税が年間3~5万円程度かかります。
所在地が都市計画法による市街化区域内ある場合のみ、地方税として毎年課せられます。
税額を算出するには「固定資産税評価額×制限税率」で求められますが、自治体ごとに制限税率は変わるので注意しましょう。
制限税率の上限は0.3%です。
一戸建ての維持費としてかかる保険料
これより先は、一戸建ての維持費としてかかる保険料について詳しく解説していきます。
火災保険
一戸建ての維持費としてかかる火災保険料は、契約期間によって金額が異なります。
一概にいくらとは言い切れませんが、10年間で10~20万円ほどかかると考えておきたいところです。
自然災害が多い地域である沖縄や九州などは、保険料が比較的高めに設定されています。
住宅ローンを組む際に、火災保険の加入が必須条件となっているので、維持費として計上する必要があるでしょう。
地震保険
一戸建ての維持費の一つである地震保険は、毎年1~4万円が目安としてかかります。
保険料はどの保険会社も同じで、建物や所在地によって変動します。
火災保険と組み合わせて加入するケースが多いですが、加入する必要がない金融機関もあるでしょう。
自然災害が多い地域ほど、保険料が高い傾向にあります。
一戸建ての維持費としてかかる修繕費用
一戸建てを購入する際は、維持費として必ず修繕費用が発生します。
築10年以降を目安に、次々と修繕が必要な箇所が出てくるでしょう。
30年間でかかる修繕費用は800万円程度です。
長期間住み続ける予定なら、1カ月あたり約2万2,000円の修繕費用を積み立てておく必要があります。
ここからは、修繕費用の内訳を紹介していきます。
外壁
外壁は、大体10年経つと劣化が目立ち始めます。
張り替えを行う場合は、100~120万円程度かかります。
防水材の打ち替えのみであれば、30万円前後で修繕可能です。
しかし、ひび割れなどの劣化を放置しておくと、内部まで雨水に晒され劣化していく恐れがあります。
ひび割れなど外壁の異常が見られた場合は、細かなメンテナンスをすることが大事です。
屋根
屋根は建築から10~15年経過したら、メンテナンスを実施しましょう。
屋根材を下地から取り替えてもらう葺き替えなら、100万程度の修繕費用が必要です。
ひび割れを放置すると、外壁と同様に雨漏りのリスクが高まります。
柱や内部の劣化が進む前に補修して、家の寿命を延ばしましょう。
部分的な補修で済むかどうかは、専門家に確認してもらうのが確実です。
水回り(キッチン・バス・洗面所)
水回りは使用頻度が高いので、トラブルも多い箇所です。
水漏れが起こると、家の内部の損傷に繋がるので、早めに対処する必要があります。
リフォーム費用の目安としては、ユニットバスが100~120万円、キッチンが100万円から交換可能です。
洗面台に関しては30万円からと、リフォーム費用が高額になりがちなので注意しましょう。
ただ、最新の規格のものに交換すると、節水効果が見込めるので水道料金の削減に繋がります。
フローリング
フローリングは、10~15年で張り替えるケースが多いですが、1帖あたり2~5万円程度かかります。
床鳴りや浮きが生じたら、専門家に見てもらうと安心です。
不具合をそのままにしておくと、腐食したり、錆びが広がったりと劣化が進む原因となります。
傷んだ一部だけ張り替えることも可能なので、こまめにメンテナンスを行いましょう。
マンションにかかる維持費は?
戸建てとマンションの維持費を比較検討したい、という人は少なくありません。
戸建ての方がマンションよりも、維持費が安く済む傾向にあります。
かかる維持費については、以下に詳しく解説していきます。
修繕積立金
マンションの修繕積立金は、月額1~2万円が目安です。
ただし、築年数が経過するほど、修繕費用が高くなるため、10~20年後に値上がりすることが多いでしょう。
また、積立金とは別に、新築マンションなら数十万円の修繕積み立て基金がかかります。
さらに、10~15年ごとの大規模修繕が行われる度に、一時金が別途必要になる場合もあります。
マンションを購入する際は、築年数が長くなるにつれて、修繕費用が高くなる可能性を考慮しておきたいところです。
管理費
マンションの維持にかかる管理費は、共有部分の管理にかかる費用です。
管理費は月額1~2万円が目安ですが、なかには高額なケースもあります。
というのも、管理費には管理人の人件費に加えて、共有部分の電気代・水道代・備品代・保守代・保険料も含まれます。
他にも、ゴミを処分するための費用などが発生するので、いくらかかるかは必ず購入前に確認しておきたいものです。
共有部分や施設が多いと、管理費は高額になる傾向があるでしょう。
駐車場代・駐輪場代
マンションの購入を検討している人で、自動車や自転車を所有している場合、駐車場代・駐輪場代が台数分かかります。
場所によって相場価格は大きく異なるので、利用するならマンションの所在地もよく検討しましょう。
固定資産税
マンションを購入する際も、戸建てと同様に土地・建物それぞれに固定資産税がかかります。
税額は、戸建てより安い傾向があります。
土地にかかる税金に関しては、マンションの所有者で按分するので、戸建てに比べて安いケースが多いでしょう。
一方で、建物にかかる税金については、鉄筋コンクリート造のため、木造住宅よりも高めになっています。
各種保険
マンション購入時も戸建てと同じく、火災保険・地震保険の保険料の負担があります。
共有部分が含まれないうえに、自然災害に強く倒壊するリスクが少ないので、戸建てと比べて保険料が安くなっています。
一戸建ての維持費をおさえる4つのコツ
ここからは、一戸建ての維持費をおさえる4つのコツを解説します。
維持費をおさえると、住宅ローン破産のリスクを低減できるでしょう。
素材や施工方法を耐久性で選ぶ
一戸建ての維持費をおさえるには、購入時に耐用年数が長い素材、メンテナンスフリーなど耐久性が高い外壁や屋根を選びましょう。
安価な素材は建築費用をおさえられますが、その分メンテナンス費用がかさみます。
長く住み続ける予定なら修繕費用を考慮して、耐久性の高い家を建てるのがおすすめです。
自分でこまめにメンテナンスする
一戸建ての維持費をおさえるには、自分でこまめにお手入れすることが大事です。
掃除を頻繁に行い、異常に直ぐに気づけるようにしましょう。
不具合に気づいた時点で補修をすれば、劣化するスピードを遅くすることも可能です。
太陽光発電を設置する
家の維持費を削減するなら、太陽光発電を設置するのも一つの手です。
太陽光発電で、売電したり自家消費したりして電気代を節約した分を、一戸建ての維持費に回せます。
初期費用がかからない「シェアでんき」もあるので、電気代の節約も検討してみてはいかがでしょうか。
アフターサービスの整った業者にする
一戸建ての維持費をおさえるには、アフターサービスが整った業者に依頼するのがおすすめです。
家の建築を依頼する業者が、長期保証・長期点検があるかどうかは確認しておきましょう。
また、保証期間の長さだけでなく、直ぐに相談できる窓口があるかも大事です。
対応が早い業者だと、劣化が進む前にメンテナンスできるので、家の寿命を延ばすのに役立ちます。
まとめ
一戸建てを購入する際は、住宅ローンだけをみて予算を決めるのは危険です。
維持費も含めたトータルコストを考えて、無理のない範囲で借入しましょう。
また、住宅ローンの支払いで困ることがないように、維持費をおさえられる業者に依頼するのがおすすめです。
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会社名:田中建設株式会社
部署名:編集部
執筆者名:大勢待 昌也
執筆者の略歴 保有資格 住宅ローンアドバイザー
執筆者のSNSのリンク:https://www.facebook.com/oosemachi
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