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2022年6月25日 / 性能

ビルトインガレージのある木造3階建ては安全?耐震性や特長、設計時の注意点を解説

新築の戸建てを建てるにあたり、駐車場をどうするか検討している人もいることでしょう。

この記事は、戸建て住宅にビルトインガレージをつくるか考えている人向けの内容です。

ビルトインガレージの特長や耐震面での安全性、設計時の注意点などを解説します。

愛車を守り安心して快適に住める家づくりに役立ててください。

 

 

目次

1. ビルトインガレージとは

2. ビルトインガレージのある木造3階建ては耐震面で安全か

3. 耐震性に注意が必要なビルトインガレージ付きの住宅とは

4. 耐震性の高いビルトインガレージのある家を建てるには

5. 敷地の広さによってはカーポートのある戸建てもおすすめ

6. ビルトインガレージの特長

7. ビルトインガレージの注意点

8. 山口県で耐震性の高い木造住宅を手に入れるには

9. まとめ

 

 

 

 

1.ビルトインガレージとは

ビルトインガレージとは、建物の中につくられるシャッターや扉などがついたガレージ(車庫)のことです。

建物の1階や地下などにつくられることが多く、インナーガレージとも呼ばれます。

敷地が広いとビルトインガレージ付きの平屋にできますが、一般的には1階にビルトインガレージ、2~3階が居住スペースなど、建物の階数が高くなります。

 

 

 

2.ビルトインガレージのある木造3階建ては耐震面で安全か

ビルトインガレージをつくりたいものの、3階建ての木造住宅に耐震面の不安を感じる人もいるでしょう。

確かに、木造よりも鉄骨造や鉄筋コンクリート造のほうが、耐用年数が長く強い建物になるイメージがあります。

しかし、木は鉄やコンクリートよりも軽くてしなやかで、揺れを最小限に抑えてくれます。

ビルトインガレージ付きの木造3階建てだから耐震性が劣るとは限りません。

木造かどうかよりも、どのように設計されているかが耐震性に影響します。

 

 

 

3.耐震性に注意が必要なビルトインガレージ付きの住宅とは

耐震性に注意が必要な設計とはどのようなものなのでしょうか。

注意が必要な家の形や大きさについて解説します。

 

2階がせり出した「オーバーハング」の家

オーバーハングとは、1階部分よりも2階以上のほうが大きいつくりのことです。

上階を支える1階部分が小さいため建物が不安定になりやすく、支える壁や柱に大きな荷重がかかります。

さらに、ビルトインガレージをつくることで1階の開口部分が大きくなると、支える壁が少なくなるため、揺れが増幅しやすいといわれています。

 

1階より2階が小さい「セットバック」の家

セットバックは、1階部分より2階以上のほうが小さいつくりのことです。

1階部分が大きいため安定していそうに感じる人もいるでしょう。

しかし、上階が後ろに引っ込む形になるため、1階と上階とで柱や壁が分断され、上階の荷重をうまく1階に伝えられないことがあります。

つくりによっては、耐震性が低く不安定な建物になるでしょう。

 

高さのある「狭小住宅」

敷地面積が狭いと、必要な居住スペースを確保するために3階建てになることも少なくありません。

地面と接する部分(敷地面積)が小さい建物ほど高さと幅のバランスが悪くなり、揺れに弱くなります。

さらに、建物のデザイン性にこだわるあまり、無理な設計になってしまい、不安定になったり耐震性が下がったりすることもあります。

 

床の高さが異なる「スキップフロア」の家

スキップフロアとは、1階と2階の間に1.5階(中2階)があったり、リビング横の和室が小上がりになっていたりするつくりのことです。

1つの階層に高さが異なるフロアがあるあると、床全体でフロアの荷重を支えることができず、地震などの揺れをうまく壁や柱に逃せません。

そのため、揺れに弱い建物になってしまうことがあります。

 

地盤が弱かったり風当たりが強かったりする立地の家

建物は、地震だけでなく風に吹かれたり、付近の道路を車が走ったりすることでも揺れます。

建物のつくりがしっかりしていても、地盤が弱ければ少しの振動でも建物に大きく伝わってしまうでしょう。

また、地盤沈下の影響を受ける可能性もあります。

地盤調査や構造計算をしっかり行いましょう。

場合によっては地盤補強や地盤改良工事が必要です。

 

 

 

4.耐震性の高いビルトインガレージのある家を建てるには

ビルトインガレージがあっても、耐震性の高い家は建てられます。

建てる際に考えておくとよい点を解説します。

 

安定性の高い形の家にする

耐震性の高い家にしたいなら、建物を安定性の高い形状にすることが大切です。

ビルトインガレージによって1階の開口部分が大きくなる場合は、長方形よりも正方形に近い家にする、上階の荷重が1階に伝わりやすくするといったことを考えましょう。

その上で、高いフロアに重いものを置かない、軽めの家具を選ぶと安心です。

 

経年劣化を考慮する

耐震性の高い建物でも、築年数が建つほど経年劣化によって性能が落ちていきます。

メンテナンスのしやすさを考慮した設計をし、建てて終わりではなく定期的に手を加えるようにしましょう。

また、ビルトインガレージに車を置くと、建物内でエンジンをかけることになります。

建物の劣化を遅らせるためにも騒音や振動、排気ガスへの対策が必要です。

 

耐震診断をしておくと安心

1階にビルトインガレージがある木造3階建て住宅の場合、建てる前に耐震診断をしておくことが大切です。

設計段階で構造計算をしているためある程度の強度は期待できますが、より細かく正確に計算しておくと安心です。

経年劣化による性能の変化も計算できるため、長く安全に住み続けられる家を建てられるでしょう。

 

老後を見据えて設計することも大切

ビルトインガレージは1階につくることが一般的です。

敷地の広さによっては生活スペースを2階以上につくることになり、日常生活で階段の上り下りをする必要が出てきます。

長く住む予定の家なら、老後を見据えて間取りを検討しましょう。

 

 

 

5.敷地の広さによってはカーポートのある戸建てもおすすめ

カーポートとは、屋根と柱だけでつくられた簡単な駐車スペースのことです。

屋根があるため愛車を雨風から守れ、玄関先にカーポートをつくれば、濡れずに車から移動できます。

家と駐車場が独立しているため、間取りの自由度が高いのも特長です。

さらに、1階を居住スペースとして利用できるため、平屋や2階建てを建てることも可能です。

耐震面で不安のある人は、どうしてもビルトインガレージにしなければならないといった事情がなければ、カーポートのある戸建てを検討してもよいでしょう。

 

 

 

6.ビルトインガレージの特長

そもそも、住居とガレージが一体になった「ビルトインガレージ」にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

ビルトインガレージの特長を解説するため、カーポートと比較・検討する際の参考にしてください。

 

狭い敷地でもガレージをつくれる

ビルトインガレージは、基本的に建物の1階につくられます。

ガレージが欲しいからといっても、ガレージ用の敷地を用意する必要がなく、敷地が狭くてもガレージをつくれます。

敷地を有効活用できるため、駐車場を別途借りる必要がありません。

 

愛車を雨風や紫外線から守れる

ビルトインガレージは建物の中につくられるため、屋根や側壁も完備されています。また、出入り口にシャッターをつけることも可能です。

建物の中に車が納まるため、陽射しや雨風をよけられます。

紫外線による色あせも防げるため、愛車をきれいな状態に保つことが可能です。

 

直接室内へ移動できる

ビルトインガレージの内側には、家へと続く玄関とは別の出入り口が設けられていることもあります。

ガレージに車を停めてから屋外を経由せずに室内へ入ることができ、悪天候でも濡れる心配がありません。

 

趣味のスペースを兼ねられる

ビルトインガレージを広めにつくれば、車を停めるだけでなくガレージの中にDIYスペースをつくったり、趣味の道具を置いたりもできます。

ガレージと家の間の壁をガラス張りにして、室内から愛車を眺めて過ごすことも可能です。

 

広い家を建てられることもある

建物の一部であるビルトインガレーの広さは、延床面積の計算に含まれるのが基本です。しかし、ビルトインガレージが延床面積の5分の1未満なら計算から除外されます。その分、延床面積の上限が上がり広い家を建てられることもあります。

 

 

 

7.ビルトインガレージの注意点

ビルトインガレージは建物内につくられるため、排気ガスや騒音、振動面で問題が出る可能性があります。

車の出入りに必要な開口部を設けるために間取りに制限があったり、耐震性を高めるために建築コストがあがったりすることもあります。

さらに、建物の一部であるため、設備が充実するほど固定資産税もかかります。メリットとデメリットを整理して考えましょう。

 

 

 

8.山口県で耐震性の高い木造住宅を手に入れるには

駿河湾から日向灘の沖合までつながる南海トラフを震源とした地震が起こった場合、山口県周辺ではマグニチュード8~9ほどになると予測されています。

南海トラフ地震が30年以内に起こる確率は70~80%といわれており、決して低い数値ではありません。

そのため、これから木造住宅を建てようと考えている人は、耐震性の高い木造住宅の建設実績が豊富な会社へ依頼することをおすすめします。

ビルトインガレージの有無にかかわらず、耐震性の高い戸建て住宅を手に入れてください。

参考:山口県の地震活動の特徴(地震調査研究推進本部事務局)

 

 

 

9.まとめ

敷地が狭かったり、愛車を大切に想ったりすることにより、ビルトインガレージ付きの戸建てを建てようと考えている人は多いです。

しかし、木造3階建てでビルトインガレージがあると耐震面で不安を感じることもあるでしょう。

その場合は、信頼できる会社に建築を依頼し、地盤調査や耐震診断などを行うことをおすすめします。

ローコストながらも高品質高性能な建物を建てているタナカホームズでは、地震耐久性の高い工法を採用しています。

ぜひ一度、ご相談ください。

 

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会社名:田中建設株式会社

部署名:経営企画部

執筆者名:大勢待 昌也

執筆者の略歴 保有資格 住宅ローンアドバイザー 

執筆者のSNSのリンク:https://www.facebook.com/oosemachi