Blog
スタッフブログ
2022年9月29日 / 性能
ZEH補助金の申請費用や申請方法|制度ごとの違いや申請スケジュールについても解説
ZEH住宅の補助金を受けるためには、一定の条件を満たし、決められた方法で申請する必要があります。
また、申請には費用もかかるため、料金相場を把握しておくことも大切です。
この記事では、ZEH補助金の申請方法や申請スケジュール、申請費用の相場などを解説します。
制度や費用についてしっかりと理解することで、ZEH補助金をスムーズに申請しましょう。
目次
1.ZEH住宅の概要
ZEH住宅とは、「消費するエネルギー」と「生み出すエネルギー」が差し引きゼロになることを目指した住宅です。
具体的には、断熱性能の向上や高効率な設備の導入などを通して電力消費を抑えた上で、太陽光発電システムの設置により電力を生み出す必要があります。
電力消費を抑えたZEH住宅は、家計だけでなく環境にも優しい住宅です。
そのため近年は国がZEH住宅の普及活動を行っており、その一環として補助金制度が設けられています。
2.ZEH住宅のメリット
ここからは、ZEH住宅のメリットについて解説します。
補助金制度を利用できる
日本ではZEH住宅の支援事業として、補助金制度が設けられています。
ただし、補助金を受けるためには、該当するZEH住宅として認められるため、いくつかの条件を満たす必要があります。
光熱費を節約できる
ZEH住宅には、電力消費を抑える「省エネ設備」と、太陽光パネルなどの電力を生み出す「創エネ設備」が必須です。
これらの設備により消費電力が削減されるため、ZEH住宅は光熱費を大幅に節約することができます。
さらに、余った電気は売却できるので、場合によっては収支がプラスになることもあるでしょう。
停電中も電力を利用できる
ZEH住宅なら、非常用コンセントで停電時にも電力を使用できます。
インフラの復旧ペースに関わらず自力で電力を生み出せるため、災害時の備えとしても最適です。
また、蓄電池があれば、太陽の出ていない夜間でも電力を使用できます。
1年中快適に過ごせる
ZEH住宅は断熱性能を高めた住宅なので、夏は涼しく、冬は暖かく過ごすことができます。
また、急激な温度変化が起こりづらいため、ヒートショックのリスクを軽減することも可能です。
3.ZEH住宅のデメリット
多くのメリットがあることで知られるZEH住宅ですが、実はいくつかのデメリットもあります。
初期コストが高くなる
ZEH住宅には省エネ・創エネ設備を導入する必要があるため、一般的な住宅と比べて初期コストが多くかかってしまいます。
しかし、ZEH補助金の交付や、売電収入などを活用することにより、初期コストは10~15年ほどで回収可能とされています。
屋根の形状や間取りに制限がある
ZEH住宅の基準を満たすため、屋根の形状や間取りに制限がかかるケースもあります。
たとえば、太陽光発電の発電量は太陽光パネルの面積に比例するため、より多くのパネルを設置できる「片流れ形」の屋根に限定される場合があります。
また、エネルギーの消費量を抑えるために部屋を仕切ったりと、間取りに制限がかかる可能性もあるでしょう。
メンテナンスが必要になる
ZEH住宅は住宅性能を向上させるため、省エネ設備や太陽光発電などさまざまな設備を導入する必要があります。
これらの性能を維持するためには、メンテナンスや定期点検が欠かせません。
業者に依頼するための費用も必要になるため、一定以上のランニングコストがかかる点に注意しましょう。
発電量が天候に左右される
ZEH住宅の創エネ設備は太陽光を利用しているため、天候が悪い日は発電量が減ってしまいます。
とくに梅雨や冬は日照量が少なく、発電量が低下する傾向があります。
4.ZEH住宅に対する補助金の種類
ZEH住宅に対する補助金には、いくつかの種類があります。
それぞれの必要条件や補助金額を解説します。
なお、補助金額については2022年の募集実績を参考にしています。
ZEH、ZEH+
一般的なZEH住宅です。
一次エネルギーの消費量を省エネ基準より20%削減することを求められます。
なお、補助金額は1戸あたり55万円です。
ZEH+は、一次エネルギーの消費量を省エネ基準より25%削減することに加え、断熱性能のさらなる強化・高度エネルギーマネジメント・電気自動車を活用した充電設備または充放電設備のうち、2つ以上の導入が求められます。
なお、補助金額は1戸あたり100万円です。
次世代ZEH+
ZEH+の条件に加えて、蓄電システム・燃料電池・V2H充電設備・太陽熱利用温水システム・太陽光発電システム10kW以上のうち、いずれか1つ以上を導入する必要があります。なお、補助金額は1戸あたり100万円です。
次世代HEMS
ZEH+の条件に加えて、蓄電システム・V2H充電設備のいずれかを導入する必要があります。
このほかに、蓄電システムや太陽熱利用温水システムなどを導入することも可能です。
上記に加えて、太陽光発電による創エネルギーを最大限活用し、AI・loT技術による最適制御を行う仕組みを備える必要があります。
なお、補助金額は1戸あたり112万円です。
5.ZEH補助金の申請の流れ
ZEH補助金の申請は、主に以下のような流れで行います。
1.ハウスメーカーに相談
2.設計プランの作成・補助金の申請
3.審査期間
4.建物の着工
5.住宅の引き渡し、補助金の実績報告書の提出
6.補助金の振込
なお、ZEH補助金の申請は先着順、交付は抽選で決定します。
補助金の申請書類はハウスメーカーが作成するため、信頼できる業者を選ぶことが大切です。
6.ZEH補助金の申請スケジュール
ここからは、ZEH補助金を申請してから入金までのおおまかなスケジュールを解説します。
なお、申請スケジュールは補助金の種類や年度によっても異なるため注意が必要です。
今回はZEH、ZEH+の一次公募(5月スタート)に申請するケースを紹介します。
4月:ハウスメーカーの選定
5月から補助金の公募が開始されるため、それまでにハウスメーカーを選定しておく必要があります。
可能であれば説明会や見学会に参加するなどして、ZEH補助金の内容を学びましょう。
5月~6月中旬:公募期間
ハウスメーカーと相談しながら、ZEH住宅の設計プランを作成します。
設計プランが決定したら、まず住宅ローンに申し込み、その後にZEH住宅の審査を受けます。
6月~7月:審査期間
公募が5月スタートの場合、6月~7月に審査が行われます。
補助金の審査に通ると、交付決定通知書が発行されます。
交付が決定したら、おおよそ8月頃に着工です。
12月:住宅の引き渡し、補助金の実績報告書の提出
着工から約3~4か月で工事が終わります。住宅の引き渡しを終えたら、補助金の実績報告書を工事業者に提出します。
その後、おおよそ3~5か月後(このケースでは翌年3月以降)に補助金が振り込まれます。
7.ZEH補助金の申請費用
ZEH補助金の申請は、住宅購入者本人ではなくハウスメーカーが行う決まりになっています。
そのため申請書を提出する手間はかからないものの、申請代行の手数料が必要です。
大手ハウスメーカーの場合、申請代行の手数料は10~35万円が相場とされています。
手数料はメーカーごとに異なるため、事前にしっかりと確認しましょう。
8.ZEH補助金の申請に必要な書類
ZEH補助金の申請に必要な書類は、以下の通りです。
・交付申請書
・誓約書
・事業概要書
・配置図(A3)
・本人確認書類のコピー
・提出書類のチェックリスト
なお、ZEH+の場合は設置図、リースの場合はリース契約書やリース料金計算書など、いくつか追加書類が必要になるケースもあります。
申請自体はハウスメーカーが行うため、基本的には担当者の案内に従って書類を用意すれば問題ありません。
9.ZEH補助金を申請するときの注意点
ZEH補助金の交付は抽選で決定するため、申請すれば必ずもらえるものではありません。
ここからは、当選確率を少しでも高めるための注意点を解説します。
ZEHビルダーに依頼する
ZEH住宅を建てるためには、SII(一般社団法人環境共創イニシアチブ)に登録済みの「ZEHビルダー」に依頼する必要があります。
ZEH補助金は抽選制ですが、「住宅性能によって当選確率が左右される」という説もあるため、補助金申請についてもきちんと相談できる業者を選びましょう。
なるべく早めに申請する
ZEH補助金の申請は先着順なので、早めの申請が大切です。
「申請するタイミングによって当選確率が変化する」という説もあるため、後悔することのないよう、なるべく早めに申請しましょう。
10.中国地方・山口県のZEH住宅事情
ZEH住宅として認められるための断熱性能は、地域によって基準が異なります。
山口県は市区町村によって5~7地域に分類されており、強化外皮基準(UA値)0.6以下が求められます。
また、山口県ではZEH住宅に対する補助制度として「山口県ゼロ・エネルギー・ハウス導入支援補助金」を交付しています。
国のZEH補助金とは別に定額20万円の補助金が交付されるため、山口県でZEH住宅を建てる予定の人は必ずチェックしましょう。
11.まとめ
ZEH補助金の申請は住宅購入者本人ではなく、ハウスメーカーが代行するケースが一般的です。
ただし、その際は申請代行の手数料が必要になります。手数料はメーカーによって異なるため、事前にしっかり確認しましょう。
中国地方・山口県でZEH住宅を建てるなら、タナカホームズがおすすめです。
まずは住宅展示場を見学して、タナカホームズの魅力を体験してみてはいかがでしょうか。
<<来場予約はコチラ>>
会社名:田中建設株式会社
部署名:経営企画部
執筆者名:大勢待 昌也
執筆者の略歴 保有資格 住宅ローンアドバイザー
執筆者のSNSのリンク:https://www.facebook.com/oosemachi
最近の投稿