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2021年12月20日 / 家づくり
中古戸建てをリノベーションするメリット・デメリット|費用の相場や注意点も解説
庭付き一戸建てに憧れる人は多いのですが、理想のエリアに土地がなかったり、みつけたりしたとしても価格が高く諦めてしまうケースがあります。
そんな人におすすめなのが中古住宅のリノベーションです。
この記事は理想の戸建てに住みたい人に向けて、リノベーションの種類やメリット・デメリット、事例を紹介します。
戸建て住宅購入の参考にしてください。
目次
1.リノベーションとは?
そもそもリノベーションとはどのようなものなのでしょうか。
リノベーションとは、老朽化した住宅に価値や機能を付加して修復する住宅工事を指します。
築30年以上の住宅でさえ、リノベーションすれば新築同様の外観や内装に生まれ変わります。
リノベーションで耐震性や耐候性を高めると以前よりも住みやすくなるため、新築当時の性能を超えた住宅が目指せます。
リフォームとの違い
リノベーションと似た言葉にリフォームがあります。
明確な定義の違いはありませんが、一般的にリフォームは「老朽化した建物を新築状態に戻す工事」、リノベーションは「新しい価値を付加する工事」という意味で使いわけます。
リノベーションは新築同様の減税措置を得られる
今、リノベーションをおすすめする理由のひとつに、新築同様の減税措置があります。
平成26年に税制が改正され、住宅ローン減税などの条件が変更されたのです。
これにより、築20年を超える中古住宅でも物件取得後に耐震工事を行い、耐震基準の適合証明書を取得すれば、新築と同等の減税措置を受けられるようになりました。
既存住宅の「売買かし保険」に加入した場合も同様です。 以前よりもリノベーションにかかる総額を抑えられるようになったといえます。
2.中古戸建てをリノベーションするメリット
中古戸建てをリノベーションすることにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
以下で代表的なものを3つ紹介します。
ローコストでハイクオリティな戸建て住宅
一般的に、戸建て住宅は新築から15~20年で売買価値が大きく下がり、下がったところで価格が安定します。
つまり築20年以上の戸建てなら、住宅自体の価格が最も下がった時期に購入可能です。
買ってから資産価値が急激に下がるリスクを避けられ、土地代に少しの追加費用を加えるだけで手に入れられます。
また、建替えの場合、固定資産税が高くなりますが、リノベーションなら据え置きなのでお得です。
例えば、東京都心に戸建てを飼う場合、リノベーション費用を含めても新築よりも2~3割ほど価格が抑えられるのです。
理想のエリアで生活できる
会社や実家の近く、学校に通いやすいエリアなど、多くの人に人気のエリアでは、すでに生活している人が多く新築戸建てや土地がなかなか見つからないことが多くみられます。
そこで住む場所を優先にしたい場合は、新築だけでなく中古戸建てのリノベーションも選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
古めの中古物件も選択肢に含めるとさらに、住まいが見つけやすくなります。
また建物にかかる費用が下がれば、より競争率が高いエリアの物件を選べるかもしれません。
新築戸建てのように間取りを自由にできる
理想のエリアに住むためにマンションを選ぶ方もいますが、マンションの場合管理規約や共有部分の制約で間取りを自由にできないデメリットがあります。
中古戸建てのリノベーションなら、自分で自由に間取りが変えられるため、使い勝手や内装を住む人の好みに合わせることが可能です。
築年数や間取りの条件がマンションほどは重要でなくなるため、物件選びの選択肢が広がります。
3.中古戸建てをリノベーションするデメリット
中古戸建てのリノベーションにもデメリットはあります。
ここでは代表的なデメリットを2つ紹介します。
築年数が古すぎると費用がかかる
築年数が古くてもリノベーションは可能ですが、古すぎると思わぬ費用がかかってしまうケースがあります。
新耐震基準に適合していなかったり、基礎や土台、構造が傷んでいたりすれば、補強として想定外な出費が必要になるかもしれません。
購入前にしっかりと調査をしておくことが重要です。
住み始めるまでの期間が長い
完成している新築戸建てなら、購入した後にすぐに引っ越し住み始められます。
一方、中古戸建てのリノベーションの場合は購入後に工事が行われるため、完成まで待津必要があるのです。
もしリノベーションが終わるまでの期間に、仮住まいで暮らす場合には家賃とローンの両方が負担になってしまう可能性があります。
4.リノベーションの3つの種類
リノベーションとひと口に言っても、その種類は大きく3つに分類されており、それぞれ、スケルトンリノベーション、表層リノベーション、リノベーション済み物件と呼ばれています。
以下で特徴とメリット・デメリットを解説します。
スケルトンリノベーション
内装や外壁をすべて壊し、基礎と骨組みの構造部だけ残して作り直すのがスケルトンリノベーションです。
老朽化が進み、生活する上で問題が生じる場合や、耐震性・耐候性を高めてより暮らしやすい住宅にする場合におすすめです。
スケルトンリノベーションのメリット
スケルトンリノベーションのメリットとしては、以下が挙げられます。
・水周りの位置や間取りを大きく変更できる
・もともとあった設備を新しい設備に交換できる
・屋根や外壁を取り替えるため、耐震補強や断熱性を向上できる
・配管の刷新ができる 間取りや設備を自由に変更できるため、新築の注文住宅を建てるのと同レベルに好みの住宅にすることが可能です。
また、設備や耐震、断熱機能を更新すれば、新築当時の住宅のように快適な生活ができます。
スケルトンリノベーションのデメリット
スケルトンリノベーションのデメリットは、基礎部分の傷みが激しい場合、そもそもリノベーション自体が行えない可能性がある点です。
基礎部分の傷みが激しい場合、基礎から作る必要があるため、リノベーションではなく建替えになる可能性があります。
また、2×4工法の場合、構造上耐力壁が壊せないため、間取りの変更に制限があることもデメリットです。
なお、型式適合の認定を受けた住宅は、建築確認や検査を新たに申請する手続きが必須です。
表層リノベーション
骨組みなどの構造部分の他、外壁も壊さずにリノベーションする手法が、表層リノベーションです。
壊して作り直すわけではないので、耐震補強や水周りなどのインフラをいじらないことが前提のリノベーションです。
表層リノベーションのメリット
表層リノベーションは、既存の間取りをベースに改装するため、スケルトンリノベーションよりも費用が抑えられるのがメリットです。
耐震性や断熱を加えることができないことが多いため、比較的前築年数が浅く建物の状態が良い戸建てのリノベーションに向いています。
間取りや機能面を強化したい場合は、ロフトを造ったり外壁塗装や設備交換を行う余地があります。
表層リノベーションのデメリット
耐震補強や水周りなどのインフラ箇所の変更には基本的に対応できません。
そのため、築年数が古く新耐震基準に対応していない住宅の場合、表層リノベーションを行うことができないでしょう。
また、既存の間取りから大きな変更ができないため、好みに近い間取りの中古戸建て住宅でしか実現できないリノベーションなのもデメリットです。
リノベーション済みの物件購入
スケルトンリノベーションや表層リノベーションのように自分でリノベーションをするのではなく、すでにリノベーションされた物件を購入するのも、リノベーション住宅に住むケースのひとつです。
リノベーション済みの物件のメリット
リノベーション済みの住宅は、新築同様の内装に近づけて造られているので、古めかしさや前の住人の生活感を感じにくくなっています。また、既製品を買うことになるため工事が要らず、すぐに住み始めることが可能です。
リノベーション済みの物件のデメリット
すでにリノベーション済みなので、当然のことながら間取りや設備を自分の好みにすることはできません。
また自由度のなさに加えて、隠れた腐食や劣化部が見つけられないのもデメリットでしょう。
5.リノベーションしやすい住宅は木造の在来工法
リノベーションに向いた中古戸建てを購入することで、最大限に自由なリノベーションを行うことができます。
リノベーションに向いているのは、木造の「在来構造」で造られた住宅です。
在来工法で造られた住宅は、柱とハリで構成されているため手を加えやすい特長があります。
耐震基準をクリアする性能を得るためには、接合部に金物補強を施したり耐力壁を増設するといいでしょう。
また、天井を取り払うことができるため、屋根裏を利用した縦の空間ボリュームを作り出すこともできます。
ハンモックやブランコをつるすなど、自由な発想でリノベーションをしたいなら、木造の在来工法の住宅を購入するのがおすすめです。
6.中古戸建てをリノベーションする際の相場
中古戸建て住宅をリノベーションする場合の費用相場はどのくらいになるのでしょうか。
中古戸建て住宅のリノベーション費用は、戸建て住宅の購入価格とリフォーム費用を合計したものになります。
中古戸建て住宅の平均的な購入価格は、約2,500万円です。 これにリフォーム費用を合計すると、約3,500万円前後が費用の相場となります。
なお、建売が約3,800万円、注文住宅が約5,000万円になるので、中古戸建てのリノベーションの方が費用を抑えられるといえるでしょう。
※参考:中古の戸建て住宅をリノベーションするメリットとデメリット、費用などについて解説!|ホームプロ
7.失敗しないためのリノベーションの注意点
リノベーションで失敗しないために必要な注意点を以下で3つ紹介します。
リノベーションを依頼する前に確認しましょう。
耐震性を確認する 住宅の耐震性を確認することが非常に重要です。
簡単に確認する方法として、築年数から割り出す手法を紹介します。耐震基準は大きな地震があるたびに改正されています。
昭和56年以前は旧耐震基準なので、リノベーションする際は耐震性を上げる工事が必要です。
昭和56年以降は建物ごとに耐震性に差があるため、耐震診断が必要になります。
平成12年以降に建てられた住宅は全て震度7の地震にも耐えられるので、耐震性の強化は必要ないでしょう。
断熱材の有無を確認する
断熱材の有無を確認するのも重要です。断熱材が入っていないと冷暖房効率が低くなるため、断熱材の有無は重要です。
リノベーション後に施行するとコストと手間がかかるため、リノベーションのタイミングがベストでしょう。
築20年以上の戸建て住宅は断熱材が入っていない場合があるため、
確認するようにしましょう。
中古戸建てを購入する前にリノベーション会社に相談する
耐震基準や建物自体の傷みによる耐震性の変化、建物の構造上自由にできない間取りなど、素人ではわからない点を理解しないまま住宅を購入すると後悔が残るかもしれません。
物件購入の前にリノベーション会社に相談するようにしましょう。
8.まとめ
中古戸建てのリノベーションは、理想のエリアに住むための選択肢として有効な手段です。
耐震性や耐候性に気をつける必要はありますが、自由な間取りの住宅がローコストで実現できます。
とはいえ最初から施行業者と相談して建てる注文住宅の方が自由度は高いため、より理想の家を求めるなら注文住宅がおすすめです。
タナカホームズはローコストなのに高品質高性能な住宅を実現できます。理想の住宅に住みたいと考えている場合は相談してみてはいかがでしょうか。
会社名:田中建設株式会社
部署名:編集部
執筆者名:大勢待 昌也
執筆者の略歴 保有資格 住宅ローンアドバイザー
執筆者のSNSのリンク:https://www.facebook.com/oosemachi
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