Blog

スタッフブログ

  1. TOP
  2. 省エネ住宅かどうかを調べるには?基準や補助金も解説

2022年8月23日 / 性能

省エネ住宅かどうかを調べるには?基準や補助金も解説

光熱費の高騰などにより、「省エネ住宅」が大きな注目を集めています。

そこで今回は、省エネ住宅の基準や気になる物件が省エネ住宅かどうか調べる方法を解説します。

省エネ住宅について詳しく知ることができるため、これから家を建てようと考えている人も必見です。

また、省エネ住宅が受けられる補助金や減税措置についても紹介します。

 

目次

1. 省エネ住宅とは

2. 省エネ住宅の基準

3. 省エネ住宅かどうかを確認する方法

4. 省エネ住宅のメリット・デメリット

5. 省エネ住宅の種類を解説

6. 省エネ住宅で受けられる補助金と優遇制度

7. 省エネ住宅で受けられる減税制度

8. 優遇を受けられる省エネ住宅の種類

9. 中国地方・山口県で省エネ住宅を建てるなら

10. まとめ

 

 

 

1.省エネ住宅とは

省エネ住宅とは、電力エネルギーの消費量を抑えるためにつくられた住宅のことです。

省エネ住宅の建設にあたっては、主に断熱性・日射遮蔽性能・気密性・換気・外皮性能の5つが重要となります。

 

断熱性

断熱とは、住宅の壁・床・屋根・窓などを通じた熱の移動を少なくすることです。

冬は室内から室外、夏は室外から室内への熱の移動が少ないほど、消費する電力エネルギーを抑えられます。

また、断熱性を表す数値が「外皮平均熱貫流率(UA値)」です。

UA値が低いほど、その建物は省エネ性能が高いと判断できます。

 

日射遮蔽性能

窓からの日差しは、室内の温度上昇の原因になります。

室温の上昇を抑えるためには、部屋に入る日差しを少なくすることが大切です。

日射遮蔽性能を表す数値を「冷房期の平均日射熱取得率(ηAC値)」といいます。

ηAC値が低いほど、その建物は省エネ性能に優れていると判断できます。

 

気密性

住宅における気密性とは、壁や窓などの隙間をできるだけなくし、室内外の空気の出入りを減らすことです。

空気の出入りが減ることで、熱の移動も少なくなり、エネルギーの消費量を抑えることができます。

ただし、快適な生活のために必要な換気量を確保することも重要です。

 

換気

断熱性や気密性が高まると熱の出入りが少なくなる分、室内に熱や湿気がこもりやすくなってしまいます。

適切な頻度の換気により、空気を入れ替えることで室内を快適に保つことが可能です。

適度な換気は健康維持にもつながるため、欠かさず行いましょう。

 

外皮性能

外皮性能とは、外壁や窓などを通した熱の損失のしにくさを表す指標です。

上記の断熱性・日射遮蔽性・気密性といった指標は、外皮性能として評価されます。

外皮性能の数値が低いほど、その建物は省エネ性能が高いと判断できます。

 

一次エネルギー消費量

住宅構造そのものだけでなく、家の中で使用する消費エネルギー量を抑えることも重要です。

冷暖房設備や給湯器、照明など住宅全体で消費するエネルギー量を総合的に評価したものを「一次エネルギー消費量」といい、決められた「基準一次エネルギー消費量」を下回ることが求められます。

 

 

2.省エネ住宅の基準

ここからは、「省エネ住宅」と呼ばれるために満たすべき基準を解説します。

 

建築物省エネ法

省エネ住宅に関する数値的な基準は、昭和55年に省エネ法にて制定され、平成27年には建築物省エネ法に移行しています。

「外皮性能」と「住宅全体で使用するエネルギー量」の二面から住宅の省エネルギー性を評価し、具体的な基準を設けています。

 

地域によって基準値を設定

建築物省エネ法では、全国を8つの地域に区分し、それぞれの気候に応じた基準値を設定しています。

北海道や東北などの寒い地域から、1地域・2地域・3地域と区分され、温かい気候で知られる沖縄県の一部地域は8地域に区分されます。

 

山口県の省エネ基準値

建築物省エネ法では、山口県は5・6・7地域に区分されます。

住宅の断熱性を示す「基準UA値」は0.87、日射遮蔽性能を占める「基準ηAC値」は2.7~3.0が基準です。

つまり、山口県においては基準UA値0.87以下、基準ηAC値2.7~3.0以下の住宅を「省エネ住宅」と呼びます。

 

 

3.省エネ住宅かどうかを確認する方法

省エネ住宅かどうかは、「住宅性能表示制度」と「BELS(ベルス)」という表示制度によって確認可能です。

 

住宅性能表示制度

平成12年4月1日に施行された住宅性能表示制度は、「住宅の品質確保の促進等に関する法律(以下、「品確法」)に基づく制度です。省エネ基準に基づき、「断熱等性能等級」と「エネルギー消費量等級」という2つの指標が表示されます。

 

BELS(ベルス)

BELS(ベルス)は、建物の省エネ性能(燃費)を第三者評価機関が評価・認定する制度です。

星1から星5までのランクがあり、星の数が多いほど省エネ性能が高いと判断できます。

 

 

4.省エネ住宅のメリット・デメリット

省エネ住宅には多くのメリットがありますが、実はいくつかのデメリットもあります。

それぞれについて詳しく紹介します。

 

省エネ住宅のメリット

省エネ住宅は寒暖差が少ないため、1年中快適な居住空間を保てるだけでなく、結露が起きにくいことでメンテナンスの手間も減らせます。

また、光熱費を抑えることができ、補助金も出るため家計も助かります。冷暖房の使用を抑えることでCO2の排出量が減り、環境にも優しい住宅です。

さらに、ヒートショックのリスクを回避できるため、高齢者の方も安心して暮らせます。

 

省エネ住宅のデメリット

省エネ住宅は一般的な住宅と比べ、初期費用がかかりやすいというデメリットがあります。

また、省エネ住宅や地域の特性を熟知している業者は限られるため、業者選びにも注意が必要です。

 

 

5.省エネ住宅の種類を解説

省エネ住宅にはいくつかの種類があります。

基準や補助金制度などが異なるため、それぞれ紹介します。

 

ZEH

ZEH(ゼッチ)は「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略称です。

住宅の高断熱化と省エネ化を図り、太陽光発電などの創エネ設備を設置することで、住宅全体でのエネルギー収支をゼロ以下にすることを目的としています。

 

スマートハウス

スマートハウスとは、IT技術の活用でエネルギー消費を最適化した住宅のことです。

「HEMS」というシステムにより太陽光発電・蓄電池・家電・住宅設備などをネットワーク化し、無駄な電力を把握することで省エネ化を実現します。

 

LCCM

LCCMは、「ライフサイクルカーボンマイナス」の略称です。

建設から解体までを含めたCO2排出量を削減し、トータルの収支をマイナスとすることを目指した住宅を指します。

建物の寿命を延ばし、一層のCO2削減を実現する住宅として、最終的に行き着くゴールとされています。

 

 

6.省エネ住宅で受けられる補助金と優遇制度

省エネ住宅を購入する際は、さまざまな補助金制度を利用できます。

それぞれの制度について詳しく解説します。

 

ゼロエネ住宅補助金

ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス支援事業 ZEH基準を満たす新築住宅の購入や、ZEH基準を満たす住宅への改修時に受け取れる補助金です。

省エネ性能のグレードごとに3つの区分が設けられており、それぞれ補助額が異なります。

 

長期優良住宅化

リフォーム補助金 既存の住宅の劣化対策や省エネ化、子育て世帯向けの改修や三世代同居対応など、長期優良住宅化リフォームを支援する補助金です。

 

こどもみらい住宅支援事業

2021年に終了した「グリーン住宅ポイント」の後継となる制度です。

補助金額は住宅の性能によって異なり、ZEHの基準を満たす住宅で100万円、高い省エネ性能を有する住宅で80万円が支給されます。

 

 

7.省エネ住宅で受けられる減税制度

省エネ住宅には補助金が支給されるだけでなく、さまざまな減税制度の対象にもなります。

 

所得税

省エネ住宅の購入やリフォームの際に住宅ローンを利用すると、「住宅ローン減税」の対象となります。たとえば低炭素住宅の場合、減税額は最大500万円です。

また、自己資金で住宅を購入・リフォームした場合も、「投資型減税」という異なる所得控除を受けられる可能性があります。

 

固定資産税

リフォームによって省エネ化した住宅は、翌年分の固定資産税額(120平方メートル相当分まで)が3分の1に減額されます。

ただし、50万円以上の工事費用に加え、床面積が50平方メートル以上あるなど一定の要件があります。

 

不動産取得税

住宅購入など、不動産を取得したときにかかる税金が軽減されます。

一般的な新築住宅の場合は1,200万円が控除されますが、認定長期優良住宅の場合は100万円がプラスされ、1,300万円が控除されます。

 

登録免許税

不動産登記にかかる登録免許税に関しても、減税措置を受けられます。

たとえば長期優良住宅や低炭素住宅の場合、通常0.15%のところ0.1%へ減税されます。

 

 

8.優遇を受けられる省エネ住宅の種類

省エネ住宅としての優遇を受けられるのは、主に「低炭素住宅」と「長期優良住宅」の2種類です。

 

低炭素住宅

低炭素住宅とは、二酸化炭素の排出を抑えた住宅のことです。

住宅ローン減税の限度額引き上げのほか、「フラット35」の利用に関しても優遇を受けられます。

ただし、低炭素住宅と認められるためには、断熱等性能等級4+一次エネルギー消費量等級5を満たしていることに加え、HEMSの導入や節水対策の実施などの条件があります。

 

長期優良住宅

長期優良住宅とは、一定の省エネ性能を備え、長期間住み続けられる住宅のことです。

低炭素住宅と同様の優遇に加え、固定資産税の新築家屋の税額軽減の期間延長などの優遇措置を受けられます。

認められるためには、断熱等性能等級4の省エネ性能や、耐久性・更新性などいくつかの条件を満たす必要があります。

 

 

9.中国地方・山口県で省エネ住宅を建てるなら

中国地方・山口県で省エネ住宅を建てるなら、創業150年のタナカホームズをご検討ください。

タナカホームズでは外壁通気工法やミラフォーム(床断熱)など、省エネ住宅に必要な施工をいくつもご用意しております。

 

 

10.まとめ

省エネ住宅とは、電力の消費量を抑えるような工夫が施された住宅のことです。

省エネ住宅に関する数値的な基準は、「建築物省エネ法」によって定められています。

省エネ住宅かどうかを確かめたい場合は、「住宅性能表示制度」や「BELS(ベルス)」といった表示をチェックしましょう。

中国地方・山口県で省エネ住宅を建てるなら、タナカホームズにおまかせください。

まずは弊社の住宅展示場まで、お気軽にお越しください。

 

<<来場予約はコチラ>>

 

会社名:田中建設株式会社

部署名:経営企画部

執筆者名:大勢待 昌也

執筆者の略歴 保有資格 住宅ローンアドバイザー 

執筆者のSNSのリンク:https://www.facebook.com/oosemachi